こんにちは。
「訪問看護ステーション まるっとけあ中原」の看護師 金子です。
看護師のスキルに欠かせない「聞く」チカラ。
傾聴スキルは多くの利用者さん、特に精神科の方に訪問する場合は欠かせないものです。
今回はそんな精神科の利用者さんに重要な「傾聴」について考えてみたいと思います。
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精神科訪問看護におけるコミュニケーションの要諦は「傾聴」です。
傾聴とは、相手の話に注意深く耳を傾け、言葉だけでなく態度や表情から本当に伝えたいことを理解しようとすることです。
傾聴には3つの原則があります。
1つ目は「純粋性(自己一致)」
利用者さんの訴えを理解することです。
利用者さんとの対話の中では、時に「訴えが分からない」と感じることもあります。
話し方や話す順序などがわかりにくい利用者さんの場合こそ、利用者さんの話に興味をもち丁寧に聞く姿勢が大切です。
2つ目は「共感的理解」
利用者さんの立場に立って考え理解することです。
生き辛さや苦しみを感じている利用者さんの状況や立場などに想いを寄せて理解しようとすること。
ただし共感しすぎて疲労する可能性もあるので、看護師自身の「ストレス解消」も忘れずに!
3つ目は「無条件の肯定的態度」
利用者さんの訴えを評価せず、肯定的に受け入れることです。
医療者としての意見は一旦おいておき、訴えを否定せず遮らないこと。
無条件に聞くことが利用者さんの本音を引き出し、本当に必要な支援につながるケースはとても多いのです。
具体的な傾聴の方法は、相手の話す割合を増やし自分の意見は控えることです。
また、利用者さんが安心して話せるよう、場所や雰囲気を調整することも重要です。
傾聴する際に意識したいのは以下の点です。
・相手の話を遮らない
・訴えを否定しない
・沈黙を我慢する
・態度・姿勢・表情を意識する
・場所や雰囲気を調整する
傾聴を通じて利用者さんとの信頼関係を築き、本音を聞き出すことが、精神科訪問看護における適切な支援の第一歩です。
訪問看護ステーションまるっとけあ鶴見でも精神科訪問看護に対応していますので、ぜひ一度ご相談ください。