看護の王国 訪問看護ステーションの平田です。

在宅看護において、適切な福祉用具の活用は患者さんの生活の質を大きく向上させます。
また、限られた空間の中でケアをする介護者の負担軽減にも大きく貢献します。

今回は、在宅の現場で特に役立つ福祉用具をご紹介します。

これらの用具は、日常生活動作(ADL)の向上や安全性の確保に効果的です。

肘掛け背もたれ付きのシャワーチェア

入浴時の安全確保は、在宅看護において非常に重要です。
肘掛けと背もたれ付きのシャワーチェアは、快適で安全な入浴をサポートする優れた福祉用具です。

このタイプのシャワーチェアは、座面が広く、肘掛けがあることで安定した姿勢を保つことができます。
背もたれがあることで、長時間の入浴でも疲れにくく、リラックスした状態で入浴できます。
また、防水性と滑り止め機能が備わっているため、濡れた状態でも安全に使用できます。
移動や立ち座りの際の支えとしても活用でき、介護者の負担軽減にもつながります。

ピックアップウォーカー

ピックアップウォーカーは、通常の歩行器に比べて安定性が高く、立ち上がりをサポートする機能を持った歩行補助具です。
フレームが前方に伸びており握りやすいハンドルが付いており、座位から立位への移行がスムーズに行えます。
また、安定性が高いため歩行時の転倒リスクも軽減されます。

ピックアップウォーカーは、下肢の筋力が低下している方や、バランスに不安のある高齢者の方に特に適しています。

自立歩行の促進や、トイレ・入浴時の移動の際に大変役立ちます。

スライディングシート/グローブ

スライディングシートやグローブは、ベッド上での移動や体位変換を助けるために使います。
患者さんの皮膚への負担も軽減され、褥瘡(床ずれ)予防にも効果があります。

シート:

滑りやすい素材でできた大きな布で、患者さんの下に敷いて使用します。
これにより、ベッド上での移動が容易になり介護者の腰への負担も軽減されます。
特に、寝たきりの患者さんや、自力での体位変換が困難な方に適しています。

グローブ:

滑りやすい素材でできた手袋です。
これを着用することで、患者さんの体を滑らせるように動かすことができ、摩擦を減らしながら安全に体位変換や移動を行えます。


在宅看護における福祉用具の活用は利用者さんのQOL向上と介護者の負担軽減に欠かせないものです。
適切に使用することで、日常生活動作の改善、安全性の向上、介護負担の軽減が期待できます。

福祉用具の導入を検討する際は、ケアマネージャーや理学療法士などにも相談しましょう。

適切な用具の選択と使用方法のアドバイスを受けることで、より効果的に活用することができます。
福祉用具の世界は日々進化しています。

最新の情報を得ながら、患者さんと介護者双方にとって最適な環境づくりを目指しましょう。

快適で安全な在宅生活のために、福祉用具の活用を積極的に検討してみてはいかがでしょうか。

気になることがあればお気軽にご連絡ください。

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