看護の王国 訪問看護ステーションの平田です。
2~3日前に「傾聴」についてお伝えしました。
本当に基本的なことを書いたのですが、今回はもう少し具体的に。
あなたも、傾聴について「理解はしている、でも実際はどうやるの?」と思っているかも知れません。
訪問看護に限らず、傾聴の基本は「口出ししない(話を遮らない)」ことです。
でも、訪問スタッフにとって「口出ししない」のは結構難しいんです。
「そんなことない!」って思うかも知れませんが、実際、現場で多くのスタッフが行っている傾聴は、そのほとんどが「指導」です。
途中から指導になってしまう。
傾聴というのは「ひたすら聴く」「積極的に聴く」「話が途切れるまで聴く」。
ちゃんと聞いているよという視線や頷き。
話終わったら適切にまとめて反復すること。
関心をもって質問すること。
つまり、相手が話しやすいような空気を作ること。
大事なポイントは3つ。
①沈黙に慌てない
傾聴の場合は、沈黙になっても慌ててコミュニケーションを探す必要はありません。
相手のテンポに合わせる、が鉄則。
②スピードに合わせて反応する
相槌や頷きも相手のペースで。
速すぎる「うんうん」という反応は逆効果になることもありますよ。
③相手と同じ言葉を使う
話し終わりのタイミングなどに同じ言葉をつかうことで「ちゃんと聴いていたよ」というアピールになり、相手の安心感につながります。
傾聴はシンプルではあるものの奥深く、突き詰めることが難しいスキルです。
特に、訪問中は、時間に追われる中で、どのタイミングで傾聴を行うのか、という点にも配慮する必要があります。
今回お伝えしたポイントも、ほんの一部にしか過ぎません。
利用者さんの言葉をどれだけ聴くことができるか。
訪問スタッフのコミュニケーションスキルが非常に試されるのが「傾聴」なのだと思います。
気になることがあればお気軽にご連絡ください。